介護用品とは何かを高校生にも分かりやすく整理
介護用品とは、介護が必要な人とその家族を助ける道具や消耗品の総称です。
大きく分けると 日常的に買い足す消耗品 と、長く使う福祉用具 の二つがあります。
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消耗品 … おむつ・おしりふき・防水シーツなど。ドラッグストアで買います。
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福祉用具 … 車いすや介護ベッドなど。介護保険でレンタルや購入補助が受けられます。
この区別を知っておくと、どこで買うか、保険が使えるかをスムーズに判断できます。
主な福祉用具を例でイメージしよう
カテゴリー | 代表的な用具 | どんな人に役立つ? |
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移動を助ける | 車いす・歩行器・多点杖 | 足の筋力が弱い、転びやすい |
ベッド周り | 介護ベッド・床ずれ防止マット | 起き上がりが大変、長く寝ている |
排泄サポート | ポータブルトイレ・自動排泄処理装置 | トイレまで歩けない、排泄のタイミングが分からない |
入浴サポート | シャワーチェア・浴槽手すり | 浴槽の出入りが不安、すべりやすい |
見守り安全 | 徘徊感知センサー | 認知症で外に出てしまう心配がある |

高校生向けワンポイント
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車いす=高齢者だけのもの ではありません。けがや病気で一時的に使う若い人もいます。
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ベッドは高さ調整 が大切。布団からの立ち上がりより腰に負担がかかりません。
介護保険でどこまでカバーできるかをチェック
介護保険を利用すると、レンタル料や購入費の7〜9割が公的負担になります。
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市区町村に申請して要介護度(1〜5)を認定してもらう
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ケアマネジャーと相談し、ケアプランに福祉用具を入れてもらう
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指定事業者からレンタル or 購入
要介護度と使える用具の目安
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要支援1〜要介護1 … 手すり・歩行器など軽い補助具中心
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要介護2〜3 … 車いす・介護ベッドもOK
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要介護4〜5 … ほぼすべての用具が対象、自動排泄処理装置も可
レンタルと購入 どちらがおトク?
レンタルが向くケース
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身体の状態がこれから変わりやすい
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高額な介護ベッドや車いすを試しながら使いたい
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故障時の修理や消毒を事業者に任せたい
購入が向くケース
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ポータブルトイレやシャワーチェアなど肌に触れる用具で新品を使いたい
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同じ用具を2年以上使い続ける見込みがある
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家族で使い回す、または将来も常に必要な道具
ヒント
固定スロープや多点杖は2024年から「レンタル・購入どちらでも可」という選択制に入りました。ケアマネさんと費用を比べて決めましょう。
自分に合った介護用品を選ぶ5ステップ
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困りごとを整理
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例:トイレが遠い、浴槽が深い、ベッドから立てない
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身体測定と住環境チェック
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身長体重、廊下幅、ドア幅、段差の高さをメモ
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福祉用具専門相談員に相談
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複数機種を試着・試乗してフィット感を確認
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費用シミュレーション
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初期費用+月額、消耗品代、修理代も合わせて試算
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一週間試してみる
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貸出デモを利用し、家族と感想を共有して最終決定
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地域サポートを味方にする方法
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地域包括支援センターへ行くと、介護用品の展示会情報や助成金の有無が分かります。
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高校生ボランティア募集 の掲示がある場合も。介護実習を体験すると理解が深まります。
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自治体の紙おむつ助成 は所得制限がゆるいことも。役所窓口でチェックしてみましょう。
まとめ 今日からできる第一歩
介護用品は使い方次第で本人の自立度を大きく上げ、家族の負担も軽くします。
まずは 「困っている動作は何か」 を紙に書き出し、ケアマネジャーや専門相談員に共有しましょう。
適切な用具を選び、介護保険や地域サービスを上手に使えば、在宅介護はもっとラクで安全になります。
覚えておこう
キーワードは介護用品=消耗品+福祉用具
レンタルと購入を比較して最安ではなく最適を選ぶ
分からないときは相談員・地域包括・学校の先生にも聞いてOK
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